スパッタリングコーティングプロセスでは、化合物をターゲットとして化学合成膜を作製することができます。しかし、ターゲット材料をスパッタリングした後に生成される膜の組成は、ターゲット材料の本来の組成から大きく逸脱することが多く、当初の設計要件を満たしません。純金属ターゲットを使用する場合は、必要な活性ガス(例えば、酸化膜を作製する場合は酸素)を意図的に作動ガス(放電ガス)に混合することで、ターゲット材料と化学反応を起こし、組成と特性を制御可能な薄膜を生成します。この方法は「反応スパッタリング」と呼ばれることがよくあります。
前述のように、RFスパッタリングは誘電体膜や様々な化合物膜の成膜に用いられます。しかし、「純粋な」膜を作製するためには、「純粋な」ターゲット、すなわち高純度の酸化物、窒化物、炭化物などの化合物粉末が必要です。これらの粉末を所定の形状のターゲットに加工するには、成形や焼結に必要な添加剤を加える必要があり、ターゲットおよび得られる膜の純度が大幅に低下します。一方、反応性スパッタリングでは、高純度の金属と高純度のガスを使用できるため、高純度膜を作製するための好条件が整います。近年、反応性スパッタリングはますます注目を集めており、様々な機能性化合物の薄膜を析出させるための主要な方法となっています。これは、IV、I-、IV-V 化合物、耐火性半導体、さまざまな酸化物の製造に幅広く使用されています。たとえば、多結晶 Si と CH./Ar ガス混合物を使用して SiC 薄膜を析出させる、Ti ターゲットと N/Ar で TiN 硬質薄膜を作成する、Ta と O/Ar で TaO を作成する、誘電体薄膜、Fe と O./Ar で -FezO を作成する、-FezO. 記録膜、Al と N/Ar を使用した AlIN 圧電膜、Al と CO/Ar を使用した Al-CO 選択吸収膜、Y-Ba-Cu と O/Ar を使用した YBaCuO 超伝導膜などがあります。
–この記事は真空コーティング機メーカー広東振華
投稿日時: 2024年1月18日

